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小論文 8 (EU)

020EU各国はそれぞれの国には、中央政府があって、大統領か首相がいて、議会(国会)があります。議会ではその国の法律やその国の方針を決めます。EU加盟国に限らず世界のどの民主国も同じです。でもEU加盟国は国家主権の一部を、EU中央政府に預けています。おもにそれは金融政策です。金融政策は欧州中央銀行に一任しているのです。財政はそれぞれの国の政府が担当し、金融はEU中央政府に預けいます。財政と金融が分離しているのです。

財政と金融が分離している、財政政策については、それぞれの国に主権があるが、金融制政策については、主権を欧州中央銀行に預けている。このことがEU内での経済格差を拡大する大きな要因になっているということを、論文の主題にしてください。その理由は為替のスタピライザーが機能せず、貿易赤字国はさらに貧しく、貿易黒字国はさらに豊かにになって、それを是正する方法がない、ということも強調してください。EUの解説本はたくさんありますが、この問題点を指摘している本は少ないです。ここを指摘することによって、ユニークな論文を書くことができます。

これは蛇足ですが、日本ではEUのこの問題点を指摘する論説が少ないのは、アジア共同体を志向しようとする、中国の影響を受けるているメディアが多いからです。NHKでも、EUの成り立ちのこの根本的な問題については、一切報道しません。あまり知られていないことですが、中国の国営放送局(CCTV)は、NHK渋谷の本社の中に、支局をおいています。NHKとCCTVはズブズブの関係になっています。CCTVは民間の放送局ではありません。

キリスト教に基礎を置き、歴史的にも、経済格差から見ても、共通点の多いヨーロッパ諸国(EU)ですら、統合が成功しているとは言えないのに、文化的にも、歴史的にも、また経済格差からみても、共通点の少ないアジアで、EUのような共同体を作るのは不可能です。

 

 

 

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